テレまん噺
 

 5回目をお送りします。今回は前回の続き、「ジャングル大帝」の 二回目です。が、案の定長くなるので、次回まで引っ張ります(^_^;)。

その5  サバンナに白いたてがみが、なびいた・・・
歓びに風は舞い 獅子よ〜 白い獅子よ〜
【「ジャングル大帝」#2〔BGMのこと〕】

 前回は、オープニングとエンディングについて色々述べた訳ですが、 あの有名なオープニングも、当初は手塚先生の反対にあったといいます。 その理由は、音楽としては出だし(ア〜ア〜の所)の音階が飛びすぎるという事があり、最終的には手塚先生が反対されたのを富田氏が 押し切って使用してしまわれたそうです。それが結局は「名曲」なん ですネ(^○^)。

 逆にその音楽が強烈すぎることもあり、手塚先生が亡くなられた直後 のリメイク版「ジャングル大帝(TV)」は、やはり音楽的には(音楽自体は、決して悪くはないんですが)インパクトが弱くなって しまいました。

 そのせいか、つい2〜3年前に劇場版新作「ジャングル大帝」が公開された際は、音楽が再度冨田氏担当となりました。 絵的にもお話的にも、ともに私には物足りないモノでしたが(^_^;)、 それでも音楽を「冨田 勲」氏が再度手がけるという点だけは、充分 堪能しました。その映画の音楽は、懐かしい「子どものための交響詩 ジャングル大帝」を基にした、そのアレンジ版の様な趣きでした。

 さて、「交響詩」というのは昭和41年当時発売された、丁度テレビの第一話 に当たる部分(パンジャ登場、パンジャの死とその子レオの誕生、船を脱出したレオが、海を泳いで陸地に向かう・・・という辺り)を音楽のみでつづったLPレコードです。音楽自体は、冨田氏自身が テレビのBGMを元に編曲。挿絵は手塚先生自身のカラー絵物語。これは評判が高く、その年の芸術祭の優秀賞を受賞しました。(アニメが芸術祭で賞をとったのは、これだけだとか。)この交響詩は、後々も再発売されたりCD化したり、果 ては新作 アニメーションとしてビデオ化された事もあります。(ちなみに CDの方は表紙のイラストがLPとは違い、絵物語も収録 されてません。)

 何せこの作品のテレビの音楽は、毎回新たに作曲して録音されていました。それぞれの動物達ごとに使う楽器が決まっている上に、その動物の動きに合わせ、まるで効果 音のような形で、そのメロディが使われていたのです。実際にその音楽のおかげで、アメリカでも評価され、無事に売る事が出来たとか・・・。

 当然、ミュージカルっぽい所もあり、挿入歌も多く作られた上に、先に音楽を作って、後で話をつくった(合わせた)という 「黒豹トットの逆襲」なんていう作品もあります。挿入歌LPレコード「ジャングル大帝 ヒットパレード」も当然発売されましたけど、残念ながらオリジナル歌手が歌っている曲は 少なかったです。(これもアニメブームの時、ジャケットの絵を変えて再発売。)テレビの方では歌手もバラエティ豊かでしたが、 声優さんご自身が歌ってる歌もありましたネ。

Leo それから、発掘されたマスターテープを元に、虫プロ版「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「新ジャングル大帝」「リボンの騎士」それぞれ四作品ごとのオリジナルBGM集のCD−BOXが、昨年企画され、手塚治虫生誕70周年記念として発売を予定されていました。が、トラブルが発生して「ジャングル大帝」のみの発売となり、さらに、発売元も今年早々つぶれてしまったので、「ジャングル大帝」でさえ幻のBGM集CDとなってしまいました。(私は買ったけど。)その中には、四枚のCDと分厚い解説書、歌詞集も入っていました。(金額の割には豪華です!)解説書はスタッフの方達による貴重な話と珍しい資料の宝庫で、全部発売されれば「ジャングル大帝」「新ジャングル大帝・進めレオ!」等、虫プロの初期の作品を語る上でも非常に重要なモノになるハズだったと思われ、大変残念で なりません。

 ただし、そのCDにも収録されていない挿入歌もあり、その一部は 東芝EMIから出ていた「ミュージック・クリップ」シリーズの「ジャングル大帝」に収録されてます。

 音楽に比重がかけられている事もあり、虫プロの「ジャングル大帝」と いう作品を語る上では、どうしてもその話も重要になってしまいますね。 という訳で、肝心のストーリーの方は、次回に持ち越しです・・・。 それまでにビデオを見直しておこう(^_^;)。

その6につづく


カット:ニャンちゅう

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