はなぞの大学

学長:高卒★エスパー


 いやな映画をみてしまった。
 これは映画評論家・石上三登志による映画『フリークス』紹介文の冒頭です。 (^-^)…カッコイイので、ちょっとパクってみました。

 さて本文。わたくし・高卒★エスパー、最近一本のヴィデオを観ました。 それは何かというと例のアレ…、そうです何かと言われる“欠番12話”です。 私にとって約30年ぶりの再見です、本日はその御報告をいたします。 それでは、はじまり・はじまり〜ィ♪ (^◇^)


■ 禁じられた戦い ■
〜消された時間は30分〜

 ヴィデオ・パッケージにはゴチック体で『禁じられた戦い』。 裏面 には“裸足社”とクレジットされていますが、 ひとめで海賊版と判ります。

 ケースからテープを取り出しデッキにセットします。 やがてテレビ画面は砂の嵐…色とりどりの砂の嵐です。 画面を跳ねまわる砂粒、その砂粒は踊りながら一つの文字列を形作ります。 すなわち『ウルトラセブン』、続くエピソード・タイトルは

 遊星より 愛をこめて

 ’60年代から、優れた特撮ドラマを輩出し続けた 《TBSウルトラ・シリーズ》。 その第4シリーズにあたる『ウルトラセブン』には、 一本だけ放送自粛されたエピソードが存在します。 それがこの第12話、放射線に冒された宇宙人が登場する 『遊星より愛をこめて』です。 このエピソードは1970年以降、数度の再放送とわずかな媒体に 痕跡を残しただけで封印されてしまいました。 以来ファンの間で、この作品は”まぼろしの12話”と 呼ばれることになったのです。

 今回はそのエピソードのストーリーを紹介しつつ、 同時に感想を記してみたいと思います。 リアルタイム・実況批評という趣向です。

 作品の演出は、本編ドラマを実相寺昭雄、特撮が大木淳(吉)です。 要するにウルトラセブン第8話『狙われた街』の“メトロン星人・コンビ”です。 加えて、シナリオも同じ佐々木守、3人タッグですね。 なので、大体あの感じで想像していただければ間違いはありません。 それでは、ゴングです。
 カーァンンン!

♪ セブンッセブンッセブンッ!
…ウぅルトラッ・ァーイでスパークッ!
ジャンッ!!

【宇宙空間を行くウルトラホーク2号 :パイロットはアマギ隊員とソガ隊員】

 星々が輝く宇宙空間、唐突に《爆発》…一瞬、《ふくらむ爆煙》。 その直後、ホーク2号のセンサーは若干の放射能を感知する。 一応、ウルトラ警備隊作戦室ヘ《放射能異変》を連絡するアマギ。 その報告をさほど気にもとめない様子のキリヤマ隊長・フルハシ隊員、そしてダン。
 この時代、地球では核実験も核戦争ももはや過去のものとなっている。 放射能の恐怖から人類は解放されているのだ。だが、その経緯は説明されない。

◆  実はこの話、作品自体は特別なものではありません。 この導入部も、実に平均的な『ウルトラセブン』の導入部。 ただ、あつかう題材とその後の経緯を考える上で “近い将来、人類は核の脅威から解放されている” という設定が必要だったか…、については疑問が残ります。 その理由が説明されないのも気になるし。 (ホントに何も説明しない、くわえタバコの隊長がニヤけるだけ)
 「核問題」を扱うのであれば、 むしろ「未来においてなお、地球人も同じ悩みを解決できずにいる」 とした方が、話に“深み・奥行き”が持てたのではないか? と思います。 …(・_・)

【オフィス・ビル屋上 :昼休み】

 バレーボールに興じるOLたち、そのひとりが突然倒れる。 まるで《急性貧血》のよう、くずれおちたOLの腕に光る“腕時計”。 モダンなデザインの時計、その割れたガラス面が陽光を反射して光っている。

【横断歩道 :日中】

 信金前の歩道、若い女性が歩道から車道へくずれおちる。 気づかずに走ってきた自動車、倒れた女性を発見するや急ブレーキ! 女性の腕には、さきほどのOLと同じ腕時計。 ヒステリックに響くサイレン、狂ったように回る回転灯。

◆  この辺は《カメラ寄り寄り・アップアップ》。 特に事務制服の裾からのびる脚(笑) いつも通りの“実相寺節”。 まるで『怪奇大作戦』をみているような案配です。
 ちなみに、未来派“腕時計”のデザインは大変カッコよろしい、 やっぱり《成田亨・デザイン》なのかしら? とっても・フューチャーであります。 …(^-^;)

【ラボラトリー :様々な機材の奥にダンとフルハシ、そして若い科学者】

 科学者、最近の都心で多発する《女性の昏倒事件》について語り始める。 その話に興味深そうな様子のダンとフルハシ。 科学者は昏倒事件の当事者たちが、「みな同じ型の腕時計をしている」と告げる。 そして、彼女たちの昏倒は《白血球の減少をともなう、急性の血液異常》が 原因だと言う…。 時計を差しだす科学者、それを受け取るウルトラ警備隊の二人。 時計にはシリアル・ナンバーも製造国の刻印もない。
 いぶかしげに時計をあらためる二人に、科学者はつけ加える。 “分析結果 では、使用された金属は地球のものではないようです”、と…。
 地球外金属で作られた腕時計、そして放射線障害に似た奇病。 “2つの謎”に頭をめぐらすダンとフルハシ。

◆  この辺も、いたって普通。 とりあえず、「必要な伏線は張っておく」という感じです。
 なお、科学者を演じるのは福田善之。 ウルトラマン/ファースト・シリーズの アボラス&バニラや、テレスドンの回にも出ています。 テレスドンが活躍した第22話・『地上破壊工作』は実相寺昭雄の演出ですね。 …(^^)

【郊外を思わせる明るい住宅街 :ワン・ピースのアンヌ隊員】

 高校時代の友人宅、みやげを手に訪ねるアンヌ。 当の女友達・サナエ(桜井浩子)は入れ違いに外出するところ。 「お姉ちゃんはデートなんだ」、と告げ口するサナエの弟・シンイチ。 アンヌに詫びつつ照れるサナエ。 サナエの腕には“例の時計”、モダンなデザインにアンヌも目をとめる。 ボーイフレンドからのプレゼントだという…。

◆  やっと出てくる桜井“ロコ”浩子さん。 このキャスティングは、まちがいなく監督の趣味でしょう。
 今回はユリッペ系の“ハジけたキャラクター”ではなく、 ごく普通の《お嬢さん》という感じの演技です。 でも、みている方には“リタイアしたフジ・アキコ隊員”ですね。 ちなみにヘア・スタイルはやっぱりの《ロング仕様》、想像・プリーズ。 …(・◇・)

【地球防衛軍 :ウルトラ警備隊、例の腕時計をもてあそぶフルハシ隊員】

 作戦室では《腕時計の分析結果》について意見が交わされていた。
  ■腕時計に関する分析結果■
  1>推定される構成金属 :スペリウム、
  2>特記事項 :内部から“高純度に精製された白血球の結晶”を検出、
 スペリウムが現在地球には無い物質である点、 現行の技術では不可能な血液の高純度結晶化、 以上の二点から、昏倒事件は極めて不穏な色彩を帯びはじめる…。
 そこへ入室してきたアンヌ。フルハシの持つ時計を見て、 自分の友人が同じ物を身につけていたことを伝える。 意外な展開に色めき立つ隊員たち、 アンヌに“友人はどうやって腕時計を手に入れた?”のかを尋ねる。 アンヌ、「“恋人からのプレゼント”だ、と言っていた」と答える。

◆  ここで言われる“結晶化された血液”、これが’90年代後半に 米TNTネット・ワークで放送されたさいの英題の元になります。 『Crystalized Corpuscles (結晶化された血球)』、がそれです。 何とも、味も素っ気もないタイトルですね。 なお、なんで日本では放送されないタイトルがアメリカで放送されたかというと、 これは円谷プロ側のエージェントが “全話話数”で契約してしまったからだそうです。 つまり、「ただし、第12話は除く」という一文を入れ忘れたらしいのねん。 だから、放送素材を渡さないとそれなりの違約金が生じてしまう。 それはイヤだから、「国内じゃなけりゃ、イイだろ」ってことらしいです。
 考えてみると円谷プロは昔から時々そんなことをやっていて、 『ウルトラ・ファイト』のセールス・プローモーションの時も、 抜き焼きの元となる《お話》の全話数よりも、多い数の放送予定数を売り込んだため 急遽、その辺りでロケをして間に合わせたということです。 つまり、それが例の“土手で怪獣のヌイグルミがゴロゴロやる”分なわけですね。 昔っから《どんぶり勘定》なんですかねぇ…(-◇-;)  ちなみに、問題の「スペリウム」。 実は他の円谷ウルトラ・シリーズにも出てくるのです。 たしか、ウルトラ警備隊が第38話・『勇気ある戦い』で 対クレージー・ゴン戦に採用していたはずです。<確かめてみよう!
 もっともこの話は、同じ佐々木守・脚本なので、彼の持ちネタなわけですね。 その他にも『帰ってきたウルトラマン』でMATチームが使っていた、 ような、記憶もあります。…いや、それは《スパイナー爆薬》だったかな? もし、MATチームがスペリウム弾を採用している場合は、 《円谷防衛軍》の変遷とか、考えたら面 白いですね。
 ついでに言えば、「ギエロン星に撃ち込まれた恒星間ミサイル、実は…」、 なんてのも、ナンか書けそうな“仮定”。 …(^◇^;)

【某所ラウンジ :私服のアンヌ隊員、サナエと彼女のボーイフレンド・サタケ】

 たわいのない世間話を交わす三人、そこへサナエを呼ぶアナウンス。 サナエが席をたったことを確認した確認したアンヌ、 アンヌはそれとなく話題を《腕時計の入手経路》にもっていく。 しかし、ハッキリとは答えないサタケ…。いぶかるアンヌ。 そこへ戻ってきたサナエ、狼狽している。 きけば弟のシンイチが学校で倒れたのだという。席をたつ3人。

◆  普通です、何も言うことはありません。 サタケを演じるのは岩下浩、山本圭っぽいキャラクターです。 木造2Fアパートで、同人誌片手に爆弾とか作っていそう。 聴くのは情念系フォークだろうね、レゲエだとジュリーだし。 …(。・_・。)ノ

【小学校 :木造、保健室へ向かうアンヌ・サナエ・サタケ、シンイチの同級生】

 道すがら、《倒れたときの状況》を話すクラスメート、 シンイチは野球の最中に突然倒れたのだという。 保健室のドアを開けると、ベッドの上でケロリとしているシンイチ。 校医の話では“軽い脳貧血でしょう”という事だった。 ホッと胸をなで下ろすサナエ、その目に入るシンイチの左腕。 そこにはめられた例の腕時計…。 大切なプレゼントを持ち出したシンイチを叱ろうとするサナエ、 その腕をすり抜け、廊下へ逃げるシンイチ。 サタケも後を追い廊下へ出る。
 ひとり保健室に残ったアンヌ、 ヴィデオ・シーバーを起動するとキリヤマ隊長に連絡。 《問題の腕時計と脳貧血、そして不審なサタケ青年…》、 アンヌの報告を受けたキリヤマ隊長は、彼女にサタケの尾行を命じる。 くわえて、応援としてダンの出動を命じる。

◆  「“ビックリしたな・モー”だよ」とか軽口をたたく子供、 ちなみに、上のセリフは脚本にもちゃんとある。 脚本家・佐々木守は、子供の描写 に凝るんですよね。 実にウルトラっぽい《現代っ子》の表現です。 …(^^)

【公園 :尾行活動をするジャケット姿のダン、そしてアンヌ隊員】

 サタケとサナエ、そしてそれを尾行するアンヌとダン。奇妙なダブル・デート。 やがて疲れたのか、サタケとサナエはベンチに腰掛ける。 こかげから二人を見つめるダンたち二人の前で、サタケは妙な行動に出る。
 耳元でなにやらささやかれたサナエ、彼女は右腕の腕時計を外し、 それをサタケへわたす。 それを受け取ったサタケ、再び何かをささやくと… “腕時計を、別の同型モデルとすり替えてしまう”。 そして別れるサタケとサナエ…。 サナエが去ったのを確認すると、尾行はサタケ一本に絞られる。

◆  ハンディ・カメラにドリー撮影、木洩れ日のなかに恋人たちを捉えた映像。 撮影には時間がかかっていそうです。構図もわりに凝っています。 ダンの応援を、《不安げな面 持ちで待つアンヌ》なんてのはかなり良いです。 そこへ“おまたせー”って感じでダン登場、スーツにネクタイしめています。
 このシークェンスで、今回のテーマと《失敗点》が端的にあらわれます。 ひとつはダンとアンヌの会話 (尾行中なんだけど、ほとんど“ただのデート・モード”)
 ○アンヌ :(公園内の静寂のなかで)
       「宇宙全体が、こんな静かな毎日を迎える日が、
       いったい、いつになったら来るのかしら…」
 ○ダン  :「ウン…、いつかな、いつか判らない。
       でもいつか、かならず来る。…くるよ」
これは“こんな”ってところがポイント、LOVE・LOVE・LOVE♪ ここで言われているのは《愛ある世界》ってことです。
 そしてもう一つは、もちろんサタケの《愛情の仮面をかぶったウラギリ》。 どちらが《失敗》かは、さいごのお楽しみです。
 しかし、森次晃嗣は「スーツ」が似合わない。 サラリーマンにも学生にもみえない、なんかヘン。 そのへんが宇宙人っぽくて良いのかな?
 <いちど銀ラメ全身タイツを着てみてほしい、 ちなみに私が“一番、ハマっている”と思ったと感じた役は、 『ああ、野麦峠』の“セクハラ・あんちゃん”です。 …(^◇^;)

【うらさびしい草原・砂利道】

 猫じゃらしの生い茂る区画整理地。そこにこつ然と建つ奇怪な建物。 サイコロのような方形、その壁一面 にうがたれた土管のような構造物。 サタケはその建物の中へ吸い込まれていく。

◆  万博っぽいセンスの建物、このロケーションに使われた建物は、 東京都・世田谷区にまだあるらしいです。 一見したところ、なにか《公共施設の機械室》みたいな感じです。 なお、脚本では“イスラム寺院のようにエキゾティックな洋館”と描かれています。 脚本段階では、かなり《ゴシック・ホラーな指向》があったわけですね。 …(-◇-)ノ

【スペル星人基地・内部 :佐竹を含め3人の星人がいる】

 “奇怪な建物”はスペル星人の前進基地である。 暗闇の中に浮き上がった化学実験設備、 サナエからスリ盗った腕時計を持ち出すサタケ。 カチリと音をたて、腕時計の裏面 を開ける。 するとムーブメントの上に《結晶化した血液の粉末》が現れる。
 透明な液体試薬をたたえたフラスコ、そこへ落とされる結晶血液。 試薬の中で、ゆっくりと結晶血液が溶けていく…。 それをながめる星人の一人が言う、 “実験は成功だ、地球人の血液が我々の生命を保証してくれる。 そろそろ仲間を呼んでみてはどうか?” その声を聞きながらフラスコを見つめるスペル星人たち。 その中の一人が何かに気づき、興奮した口調で発言する。 “この血液はどうしたことだ、こんなに純度の高い血液は 今まで回収されなかったぞ!?” その声にハッと気づいたサタケ、自分の持ち帰った結晶血液には シンイチ少年のものが混入していることを告げる。 子供の血液…その驚くべき純度の高さ、 一様に興奮をかくせないスペル星人たち。
  かくして、彼らのターゲットは《地球人の子供》に絞られていく。

◆  誰でも思うと思うのですが…ここでサタケは「今日の血だ」って言うんだよね。 …スペル星人たちは《1件1件、時計を回収する》つもりだったのでしょうか? いくらなんでも、そりゃ無茶ですよね。ちょっと“バカ星人”な彼らです。
 基地内部は“真っ暗”、そこに3人の顔が白く浮かび上がっています。 まるっきり、Queenのジャケ写であります。〜ままみあ・ままみあ♪
 《結晶血液が試薬に溶けていくカット》は“心臓の音”をバックにかなり不気味。 映像は“黒バックに赤い血が滲み広がっていく…”という物で、 ちょっと、小林正樹の大作・『怪談(1965年)』の タイトル・バックを思い起こさせます。<タイトル・デザイン:栗津潔 ちなみに、フォノ・シートで音だけ聴くと《極左暴力集団》そのモノ…(笑)。 なお、このシークェンスに“子供の血を吸うのだ…”、 といったセリフがあることから、 スペル星人は地球人の血液を使って《交換輸血》を行うのではなく、 《血を食料にしている宇宙人》であることがうかがえます。 まるっきり・ごくシンプルに、「スペース・バンパイア」、 つまり、スペル星人は“被爆によって吸血の必要に迫られた”のではなく、 “被爆した吸血鬼”だったわけです。 …(・◇・)

【地球防衛軍 :ウルトラ警備隊、ダンと別れて報告に戻ったアンヌ】

 アンヌとダンの尾行結果により、《謎の昏倒事件》と《地球外物質の腕時計》が 《サタケ青年》と一直線につながることを確信したウルトラ警備隊メンバー。 今回の事件が司法警察の手にあまることを予感した彼らは正式に調査を開始する。
 だが翌日、朝一番に配られた新聞の紙面におどる全面広告。 そこには、こう記されていた、 “ロケットを描いて「宇宙時計」をもらおう!” 広告にデザインされた宇宙時計はまぎれもなく“例の腕時計”。 この事実を「スペル星人の挑戦」とうけとったウルトラ警備隊は、 地球防衛軍として、ただちに作戦行動を開始する。

◆  だいたいこの辺りで《コマーシャル・タイム》のようです。 米TNT版では、朝刊を配る少年にセリフが追加されています。
 ついでにここで、前のシークェンス演出の問題点を書いておきましょう。 脚本では“ダンたちは基地の窓からなかの様子をうかがい、 スペル星人の一人がその気配にきづく、”となっています。 しかし、実際の作品では“ダンとアンヌは道をへだてて建物をうかがう”だけ、 ダンが超能力を駆使しなければ内部の様子は判らないかたちになってしまっていま す。
 <第2話・『緑の恐怖(ワイアール星人登場)』のような
  《ダンの超能力描写》は無い、 また、スペル星人たちがウルトラ警備隊の尾行に気づく描写 もないため、 翌朝の新聞広告はただ単に《“思いたったが吉日”的行動》 となってしまっているのです。 以上の描写をなおざりにしたため、作品の《サスペンス》が、 かなり損をしていることは否めないでしょう。 …(+_+)

【スペル星人基地 :描いた《ロケット》を持って殺到する子供たちの列】

 詰めかけた子供たちを追い払おうとするダンとフルハシ、 だが子供たちは言うことをきかない。 困りはてた二人の背後、何の前触れもなしに爆発するスペル星人基地。 立ちのぼる爆煙の中、真っ白で巨大な宇宙人が立ちつくしている。 くぐもった声であざ笑う巨大な宇宙人、
「実験は成功した。われわれスペル星人は地球人の血で生きていけるのだ!
…わがスペル星はスペリウム爆弾実験のため、
その“放射能”で血液がいちじるしく犯されてしまった。
われらの“血”に代わるもの、
それは…地球人の血だっ!!」
 突然の事態に蜘蛛の子を散らすように逃げ出す子供たち。パニック。 それを追い、住宅地をふみ歩くスペル星人。 見上げるばかりの巨体には、 ひどくただれたケロイドがいくつも張りついている。 中には“うずくように明滅”するケロイドもある。 顔はハニワのように単純。 真っ白な顔面に二つの眼窩が小さくうがたれ、 その下では、薄い唇がイヤらしく笑っている。 その他には、大きなケロイドがふたつ、頭の両脇をおおっているだけだ。

◆  最初は私服姿で子供たちを制止するダンとフルハシ、 でも、子供たちが言うことをきかないので、 ウルトラ警備隊のユニフォームに“変身”するが…、 テンで相手にされないのが情けない。 どうも、ポインターとアンヌさん以外は人気がないよーだ。
 このシークェンスでのスペル星人の《宣戦布告》と 前々シークェンスのスペル星人同志の会話をあわせると恐ろしいことが解る。 それはスペル星は文字どおりの《共食い社会》だということ。 “食料である血が汚されたので地球に来た、 汚された血はスペル星人自身の血である” なんともユニークかつ、グロテスクな設定でありましょう…。  そしてその姿もグロテスク。 デザイナー・成田亨が唯一、 そのデザインを“拒否した宇宙人”です。 成田自身の談話によると、
 「監督のオーダーは“ケロイドにまみれた宇宙人”、
 ウルトラに、そんな病的な怪獣はデザインできない。
 なので、口頭で高山さん(造形担当)に
 “白い身体の適当な場所にケロイドを配してくれ”
 とだけつたえ、あとは無理にお願いした」<画集あとがきより、
とのこと…。 脚本では“その姿は、背中に羽を持つカブトムシのような姿”と描写されています。 実相寺昭雄は相当に“被爆設定”が気に入っていたようです。
 ちなみに、実相寺監督がやはり前々シークェンスで 《尾行に気づくスペル星人》の描写 をオミットしたため、 「スペル星人出現」は、とんでもなく唐突な感じになっています。 ちゃんと描いていれば、「スペル星人側の強硬手段、あるいは攪乱作戦」 になったのにね、(微笑) こうなると完全な監督の判断ミス、欠陥演出といえるでしょう。 …(T_T)

【スペル星人基地上空 :轟音をたて、大空をよこぎるウルトラホーク1号】

 ダンの報告を受け現場へスクランブルするウルトラホーク1号、 パイロットはソガ、アンヌそしてキリヤマ隊長。 それを迎え撃つスペル円盤。 2枚の皿を重ね、下部円盤のみを高速回転させるスペル円盤は、 ホークめがけて破壊光線を発射する。 まけじとビーム攻撃で応じるウルトラホーク。 幾条もの光線が錯綜する中、空中戦は大混戦の様相をていする。 その様子を見ていたスペル星人、とつじょ空へ。 攻勢に転じたウルトラホークめがけ、両目から《溶解熱線・スペル光線》を放つ! 姿勢制御系統を破壊されたとおぼしいウルトラホーク1号、 やむを得ず緊急着陸する。
 その姿を後に、悠々と飛びさるスペル星人とスペル円盤…。

◆  スタジオ特撮によるシークェンスです。 ミニチュアによる住宅、資材置き場に配置された下水管…などなど、 点数は少ないながら、丁寧な作り込みがされたセットは《伝統の円谷テイスト》。 前シークェンスと同じく、低く構えたカメラはスペル星人を仰ぎ見るかたちになり、 スケール感があります。 特に前シークェンスの《街をふみ歩くスペル星人の足》は大迫力です。
 惜しむらくは、「スタジオではなく、オープンで撮れればな」というところです が、 ウルトラホークや円盤の絡み(ピアノ線による繰演)から見送られたのでしょう。 なにしろ、ホークが宙返りしたりしますからね。
 <ワン・カットだけオープン撮影があります。
 また、ファンに有名なカットとして《光線の残影を使ったカット》があり ます。 これがどういうモノか、簡単に説明しますと…、
 まず、スペル円盤とウルトラホークがそれぞれビームを応酬し、
 空中戦を演じるカットがあるのです。
 そのさいに、画面に焼き込まれた《ビームの軌跡》を
 発射が終わった後もそのまま残して、次のビームを焼き込んでいるのです。   ビームは双方とも次々撃ち出しますので、
 おのずと画面は《ビームを表すギザギザ線だらけ》、
 次第に画面は“ビームで切り裂かれたような案配”になる、
というわけです。 このカットは『ウルトラ・ファイト』にも そのまま流用されましたので、けっこう知られています。 …(^_-)

【住宅地 :サナエの家の近く】

 ゴミ出しでもしていたのか、路上にいるサナエ。 アンヌとソガの乗ったポインター号が横付けする。 シンイチの所在を確かめるアンヌにサナエは言う、 “シンイチは奥多摩へ行き、サタケとドライヴを楽しんでいるはず”。 アンヌとソガはサナエをポインター号のリア・シートへ押し込むと 奥多摩めざしてアクセル・ペダルを踏んだ。

◆  豆腐屋さんのラッパが聞こえたりして、 かなり日常を強調したシークェンスです。 サナエ自身が立脚した“位 置”を示しているわけですね。 …(^.^)

【林道 :土ぼこりをあげて疾走するポインター号】

 車内には困惑の表情をあらわにしたサナエと気まずい顔のアンヌ、 そして任務にテンションが上がるソガの姿。 腕時計を見つめるサナエ、彼女にはボーフレンド・サタケの “自分には隠された姿”が信じられない、 いや、いくら親友のアンヌが説明しようとも信じたくないのだった…。
 そんなサナエの想いをよそに呻りをあげるポインター号のエンジン、 悪路に大きくバウンドする車体。 そして修理を終え、やはり奥多摩めざして離陸するウルトラホーク1号。

◆  前シークェンスで示された《日常》から、 《非・日常》へ引きずり出されるサナエ。 ポインターの揺れは“困惑:サナエの揺らぎ”、 冬木透の音楽も緊迫感をもりあげます。 そして、ソガは“ウッヒッヒッヒ・状態”、 サナエにむかって、「いまに自分の目で見るこった!」 と言い放ちます。 SOGAはサドのサディスティック・ソガの面 目躍如ですね。 …(‥;)

【奥多摩・氷川貯水池周辺 :みどり濃く、生い茂る樹々】

 シンイチの名を呼ぶ声が辺りにこだまする、だが返事はない。 いくども叫ばれる“シンイチの名”、やがて樹々のすき間に見えるシンイチの姿。 そして、無理矢理にその手を握るサタケの姿。 その姿を見るや、地球防衛軍の大型火器「バーチカル・ショット・ガン」を かまえるソガ隊員。 制止するサナエには目もくれず、サタケめがけて引き金を弾く! マグネシウム・フラッシュのような着弾・着弾・着弾・着弾!
 そしてひときわ大きな閃光が辺りを照らした瞬間、 そこには樹々を圧する巨大なスペル星人がいた。 荒っぽいソガの攻撃にひるんだサタケが本来の姿をあらわにしたのだ。 ソガはサナエにむかって宣告する、 “…やった!!わかったか、あれが奴の「正体」だ!”、 ソガ隊員はそう告げるとシンイチを保護すべく走り出す。 スペル星人の白い巨体を、茫然自失の面もちでみあげるサナエ…。

◆  フィルター類を駆使した、幻想的なショットです。 これも《サナエの心理表現》なのでしょうか? ここまでやると安易な気もしますがね…まぁいいか。
 とにかく、このシークェンスの見所は “無茶をし、射撃の腕前を自慢するガン・クレージー・ソガ”と、 あんまりなサタケの正体に“愕然とする、サナエ”ですね。 …(*_*)

【奥多摩・氷川貯水池 :※)特撮戦闘シークェンス

 ウルトラホーク1号の猛攻に、バリアを構築し応戦するスペル円盤。 そこへ駆けつけたダン、ウルトラホーク3号を使ってスペル星人を攻撃。 ホーク1号2号のダブル・アタックも凄まじいが、 地上のスペル星人、空中にスペル円盤、なかなかに手強い。 やがて、バランスを崩したホーク3号をスペル星人が追いせまる。 高速で飛行するスペル星人は、ついにホーク3号を溶解熱線の餌食にする。 ダンを乗せたまま、失速するウルトラホーク3号…。
 だが、その刹那にひらめく閃光!!
 ウルトラセブン・登場!
 真っ赤な夕陽を背に立つセブンとスペル星人、 そして両雄をさざなみに映し出す貯水池の水面 …。 一瞬の静寂をぬい、スペル星人めがけて撃ち込まれるアイ・スラッガー、 それをかわしたスペル星人、セブンめがけて猛タックル、そしてジャンプ! すかさず、セブンもジャンプ。 空をきって交差する、裂帛の気合い! “投げ、払い、打つ!”、拮抗する超戦闘力。 紅に染まった貯水池を舞台に、攻めと護りが交錯する。 そこへ放たれたスペル円盤からの怪ビーム、ひるむセブン。 ウルトラホーク1号は、バリアに阻まれ近づくことが出来ない。
 そのすきに、スペル星人がセブンを巴投げ! しかしセブン、そのダメージをつゆともみせずにスペル星人をリフト・アップ、 そのまま、貯水池へボディ・スラム! はじける水滴が落ちる間もなく、スペル円盤の猛爆。 ひるがえったセブン、ウルトラ・リンクでスペル円盤のバリアを相殺する。 バリアを失ったスペル円盤、ホーク1号のミサイル・アタックに爆発炎上。
 それを見たスペル星人、戦意を喪失しエスケープ判断。 夕陽をめざして飛び去ろうとするスペル星人。 だがしかし、それを逃しはしないウルトラセブン。 再びアイ・スラッガーを放つ! 貯水池の水面を、石切の小石のように跳んでいくアイ・スラッガー。 最後に大きく跳ねあがると、大空のスペル星人めがけ一直線。 落日の輪のなか、真っ二つに断ち割られたスペル星人の最后。 生い茂る雑草のなかで、それを見とどけるウルトラセブンの姿。

◆  この際だから、ハッキリ言いましょう。 やっていることは『狙われた街』の“vs. メトロン星人戦”と同じです! しかも、《むやみに技が多く・その組立が悪い》。 したがって殺陣のテンポが悪い!
 要するにまのびしているのです. そのせいか、先に書いた『ウルトラ・ファイト』では 『ウルトラQ』のBGMを援用して盛り上げていました。 “アクション的”には、そっちの方が3倍くらい良い演出です。 …(ё_ё)

【奥多摩・氷川貯水池 :こだかい土手のうえ】

 “サタケ青年”の最期を見とどけた、ダン、アンヌ、シンイチ、そしてサナエ。 夕陽を、逆光にとらえた4人のシルエット。 サナエの頬をつたい落ちる、一粒の涙。 サナエは、サタケからもらった腕時計をはずすと水面へむかってそれを投げる。 “ポチャン”と音をたて、水面に消える時計…。 その姿に、慰めの言葉をなげかけるアンヌ、「そう、…夢だったのよ」。 その言葉にサナエは返す、

 「 ううん、現実だったわ。
  わたし、忘れない、決して…。
  地球人も、他の星のひとも、
  おなじように信じあえる日が
  来るまで…、         」

その言葉にうなずくアンヌ、 二人のやりとりをじっと見つめるダン、モノローグ。

“ そうだ、そんな日はもう遠くない。
だって、M78星雲の人間である僕が、
こうして、きみたちと一緒に戦っているじゃないか… ”

◆  …ちゅーワケで、 《ちょっといいセリフ》を残して 全巻の終了でありまする〜ぅぅぅぅぅ、 おつかれさまでした。 ドン・ドン …(^◇^)ノ

■『遊星より愛をこめて』・おしまい■


■ 総評 ■

 まず、この作品が「なぜ現在、国内でみることができないのか?」 という点について、簡単に説明しておきたいと思います。 文章表現の不備によって生じる《無用の混乱》を避けるため ホントーに簡単にまとめますので、詳しく知りたい方はご自分で調べてみて下さい。 ウルトラ系・円谷系のサイトなら説明してあると思います。

【ウルトラセブン第12話・欠番処置の経緯】

 1970年、S学館発行の学習雑誌・付録のなかで、 スペル星人について“ひばくせい人”とのキャプションが付けられた。 偶然それを見た女子中学生は、「こういう表現はどうなのか?」 と原爆被害者協議会委員の父親・Nに相談した。
 父親・N氏は同・学習雑誌出版元に対し、「いかがなものか?」と問い合わせた。 《問い合わせ》に対する、出版元からの回答を待たずに その行動をA新聞がスクープした。その報道により、問題は表面 化した。
 その後、問題は「“ひばく怪獣”問題」と呼称され、 N氏の所属する団体の、《団体が扱う問題》として扱われるようになる…。 以後、数回に渡って関係者間で《話し合い》と《糾弾行動》が行われた。
 《結果》 「第12話・『遊星より愛をこめて』は、今後は欠番エピソードとし、 以後は、同話中に含まれるその一切を利用しないものとする」 ということで、関係者間の合意をみた。


 結局のところ、「被爆者を怪獣に見立てることは、 被爆者差別助長につながる」というのが糾弾する側の主張。 それに対する、糾弾される側の反論は、 「同・作品は“核の悲劇”を描いたもので、 《核兵器の恐ろしさを描くこと》がその目的である。 しかるによって差別を助長するという批判は 当を得たものではない」というものでした。 つまり、糾弾側は「スペル星人の《設定に使われた被爆問題》は危険だ」 と主張しているのに対し、糾弾される側は 「作品は《反核テーマ》なのだから、その主張は当たらない」と言っているわけで す。 簡単に言えば、糾弾側が“手段そのものを問題にしている”のに対し、 糾弾される側は、“目的による、手段の正当化”を図ったわけです。 これじゃ、まず話し合いになっていませんよね。 でも、最期までこのスタンスで対立していたみたいです。 「問題作品の参考映写 すら行われなかった」とされています。 …基本的に民主主義国家でやることじゃない。 こうなれば、“数の論理”で勝つ方は決まったようなものです。 だって『天下の円谷プロ』といったところで、 実態は“一介の製作プロダクション”ですもん。 基本的に企業体力は微々たるもの、長期戦なんて出来るわけはない。 …で、そうなりました。
 《欠番問題》自体は、このようにお粗末な経緯のもとで起きたことです。 ですので、ここでその《被爆設定使用の是非》は問題にしません。 いちおうの知識と言うことです。 …(-◇-)

 それよりも、まず言っておかなければならないことは、 この物語・『遊星より愛をこめて』に《核の要素》は必要ない、 ということです。 劇中のスペル星人は《吸血鬼でありさえすればいい》わけで、 被爆している必要性は全くない。 そういった意味で、この作品が『反核テーマ』だとはとても言えないし、 またその必要もない。

 このエピソードは脚本の時点で『遊星から愛を』と題されていました。 愛です、愛。作品中、2度にわたってセリフ化されているように、 「恋愛レベルの、宇宙人と地球人の交流」こそがテーマなのであって、 相手の宇宙人が、どこの馬の骨だろうが実は重要ではないのです。
 仮に、スペル星人基地内における、「血を吸う」というセリフが 《血液交換の比喩的表現》だとしても、それは変わりません。 むしろそれは、単に方便として被爆問題を扱ったこととなり、 スタッフのノン・デリカシーぶりが問われることとなるでしょう。 この作品については、そういった事実を認識したうえで考えたいと思います。 くり返しになりますが、私はそう思います。
 で、そのように《被爆の要素》を外してみた場合、 この作品はどうなのでしょうか?

 私・個人が思いますに、
ハッキリ言って、中途半端な失敗作です。
 映像的にも、 行き当たりバッタリ・思いつき的な《遊び》しかない。 しかも、前にやったことが8割。
 ストーリー的には、 吸血ジゴロ・サタケ、彼の方に《その気は全くない》ので、 サナエに《男をみる目》がないだけになっている。
 <これが“実況解説”で言った「失敗」です。 かてて加えて、「サスペンス描写 」は監督がブッ壊している。
 以上で、《スリー・ストライク=アウト》です。

 うがった見方をすれば、 「“スペル”の綴りが“SUPER”だとすれば…
 (スペル・デルフィンってレスラー知っていますか?)。 スペル星人は“SuperMan・スーパーマン”であり、 ウルトラセブンの“ULTRA”と異音同義(?)になる。 つまり、セブンと警備隊が示す『科学の光』に対する『科学の闇』、 スペル星の状況はM78星雲の印画、 これはウルトラ・シリーズに対するアンチ・テーゼなのではないか? …そういえば、腰のケロイドには《カラー・タイマー》が 埋め込まれているじゃないの!?」
なんてなことも言えるのですが…というか、言うつもりでしたが、<カミング・アウ ト 作品の出来が、よろしくないのでそんな気はなくなってしまいました。

 とにかくですね、
この作品が無くても 『ウルトラセブン』の値打ちは変わりません。
むしろ、《実相寺の天才幻想》・的には「ない方が、イイ」出来ばえです。 (‘O‘)…《ソガ隊員のサドっぷりが好きな人》にはポイント高いかもしれない。

 もしも、あなたに「この作品を入手する機会」が訪れたら それが《だまされてもいい値段かどうか?》を考えてから、 よーく考えてから、お財布のひもをゆるめて下さい。 それだけは、御忠告申し上げます…。

 なお、今回見せてもらった《ヴィデオ》に関しては 「一切、お答えしてはならない」とのことです。 ですので、その旨ご了承下さい。 m(_ _)m

講義終了・じゃ、また…(。・_・。)ノ
次は秋かなーぁ(笑) … いや、《新春特別講座》という手も?<ニヤリ

【追記】
 『遊星より愛をこめて』の主力製作メンバーは、 翌年放送の『怪奇大作戦 :第5話・死神の子守歌』で ふたたび《被爆者を敵役に据えた作品》を提出する。 この作品は成功していると見て良い。
 それは、妹の原爆症を治療するために犯罪行為にまで 追いつめられていく犯人の《絶望感》が充分に描かれていたからで、 それはつまり、設定・話に説得力があるということなのだ。 そして、一般 的に『怪奇大作戦』に対する評価が高いわけも 実にその、《丁寧な製作態度から来る説得力》に起因するのである。 つまり、見応えがあるというわけだ。 まぁ、もちろんシリーズ全部が傑作ではないのですが…。 中にはひどいのもある。 ついでだから書いておくけれど『狂鬼人間』、あれは失敗作ですよ。 アイディアは良いけれど企画倒れな作品です。 『人工的に“ニッコリ笑って人を斬る”人が作られたら?』 という話だけれども、まずその電波演技がオサムイかぎりです。 恐くないのよ、ぜんぜん。 役者さんは“ヘラヘラする”か、“大声で気合いいれている”だけ。 「バッド・チューンな内面 」が表現できていないから、説得力がまるっきり無い。 その上、ラストでは 「“あの手の連中”は病院から出しちゃダメだよ、ガッハッッハ」 ってかんじ、<脚本家、セリフにすんなよ…(@_@) 中学生レベルで天下の暴論です。 同じ題材ならば、桑田先生のカートゥナイズの方がずいぶん良いです。 以上、蛇足ですが気になる方もいるでしょうから付け加えておいた次第。 バイ・バイ。

セブン

 

 

★サイト主宰者より

文中、一部不適切と受け取られ兼ねない表現箇所がありますが。
本稿により当方の思惑を越えた感慨及び不利益が生ずるようであれば、主宰者宛てメールをお願いします。
本稿上梓の可否を検討いたします。

ニャンちゅう

 

 

BackNumber


〜Profile〜

【高卒★エスパー(Kosotu Esper/1964.Feb→)】

本名同じ。 昭和30年代末、東京都・荻窪に生まれる。
生まれて初めて触れた"マンガ"は祖父がお土産に買った「少年マガジン」だった。表紙は楳図かずおの『半魚人』。続けて特撮TV番組『ウルトラQ』に夢中となり怪獣怪人宇宙人に興味を持つ。
その後、小学校高学年となって一旦は怪獣の道を捨てるもののフランス傭兵部隊在籍中に"『悪魔くん』上映会(於、目黒区・碑文谷)"へ出かけた事を契機として再び「特撮・バラの坂道」へと入る。
が、傭兵時代に集めた敵兵の頭蓋骨をワンダー・フェスティバル会場に於いて「義経5歳の時のシャレコウベ」と偽り展示販売したところを詐欺罪で現行犯逮捕された。
出所後は漫画技術の保存と展開を目的に非営利団体『MODSTOON』を主宰、同団体作品『人造人間キカイダー/天使篇(2001年夏、一般 領付予定)』の脚本、及び演出補佐を務める。
個人作品としては『俺達ャ裸がユニフォーム(講談社・ふくろう文庫)』及びVシネマ『たまニャ、ハチにも追われるけれど…(ダイニチ)』などがある。
既婚、ネコ2匹と暮らす愛猫家。虚言癖あり。


高卒★エスパー mail
 

ご感想を《掲示板》 もしくはメールにてお寄せください。

「昭和30年代生まれのためのテレビまんが大全集」では、コンテンツを募集しています。
詳しくは、こちらをご覧ください。

テレビまんが大全集