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「主人公が運転する乗り物がロボットとドッキングして操縦装置になる・・・」という
永井豪の発想から生まれた、まさに画期的だったスーパーロボットマンガ。「スーパーロボット」と言う呼び名もこのマンガから始まった。
原案ではドッキングする乗り物はオートバイで、ロボットの後頭部から地面
に伸びたスロープを駆け登って合体するというモノだったが。
何もかもが斬新だったこの作品でぼくが忘れられないのは、初めてマジンガーZに乗り込んだ主人公兜
甲児が、うまく操縦できず苦労するシーン。鉄人28号がリモコンと言いながらもほとんど声で操作していた事に比べ、格段にリアリティーがあった(註:この前鉄人を立ち読みしてきたばかりだけど、これはこれで今でも十分に面
白い)。
特に さやかに教わりながらの操縦訓練で両腕を上に挙げて振りながら、一歩一歩地面
を震動させ、ジャキーンジャキーンと金属音を響かせて歩く姿が目に焼き付いている。
スタッフは「実写ではない“絵”でロボットの金属感と重量感を伝えようと苦心した」と語っている。この描写
法は後続のロボットアニメでは次第に省略されていき、ガンダムが登場するまでは、平気で空中に浮かんでポーズを取るなど、違う方向にエスカレートしてしまった。
空中と言えば忘れてならないのが「ジェットスクランダー」。ジェットエンジン付きの翼であり、マジンガーはこのアタッチメントが開発されるまではどんなに遠くの敵地へも「歩いて」行くしかなかった。その設定も巧みに利用され、敵は空を飛ぶ機械獣を次々に繰り出し、次第にマジンガーは苦戦に陥って行った。「空を飛べないがゆえの」苦労がくりかえし描かれて、ぼくら子供たちにもそのジレったさが浸透したところで、満を持してジェットスクランダーの登場!このときの感激は、合体シーンのたびに歌われたジェットスクランダーのテーマ「紅の翼」と共に強烈に印象に残っている。
「紅の翼」に限らず、渡辺宙明作曲のテーマソングはどれもシブくてカッコ良くかった。中でも、「曲調が重いから」という理由でオープニングテーマとしてはボツになった「Zのテーマ」は、マジンガーZ出動シーンのBGMとして「マジ〜ン・ゴー!」のかけ声に重厚な緊張感を与えてくれた。
(ささきいさお氏が歌う英語版もカッコ良くてお薦めです。)
「機械獣」と言う単語も、ロボットらしからぬ滑らかな動きをするという事から作品の
中で弓教授が「機械の獣・・・機械獣だ!」と叫んだ事による命名だが、このように敵のロボットを単にロボットと呼ばず独特の呼称を与えるのも後の作品に受け継がれていった。
ほかにその後のロボットアニメに残した影響も、「超合金」、「ロケットパンチ」、また武器を繰り出すたびにその名前を叫ぶこと、「メカの合体」、その商品化・・・などなど枚挙にいとまがなく、良くも悪くも一つの時代を創り上げるキッカケとなっていた。
円谷英二の「怪獣の発明」に並ぶ、画期的な作品だったと言えるのではないだろうか。
(文:ムラぼんさん)
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