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悪があるところに必ず現れ、悪を倒し、疾風のように去っていく。その人の名は月光仮面。
昭和33年に放送した実写版のアニメ化作品で、いじわるばあさんに続く、ナック製作の第2作である。
おりからの懐マンブームの中で、主題歌が「赤胴鈴之助」とともに高い人気を誇っており、それをうけてのアニメ化だった。
町で怪事件が発生し、祝探偵に事件調査の依頼があり、それをうけて調査にあたる助手のしげると五郎八が悪人のために窮地に陥ると月光仮面が現れ、悪人を倒してふたりを救うというのが話のパターンで、実写版と同じく連続ドラマ形式を取っている。
登場人物はアニメ化で祝探偵は、社会的地位のある完璧な二枚目から三枚目だが、いざというときは頼りになるという親しみやすいキャラクターに変更しており、逆に松田警部は祝の先輩で警視庁の鬼刑事。しげるは正義感あふれる少年名探偵で活躍する機会が増えている。
月光仮面のコスチューム、バイクも現代風にアレンジされている。武器も二丁拳銃に加え、ムチ、火薬入り手裏剣(ブルースター)、三日月型ブーメラン(向かい月)とパワーアップされており、通常の1.5倍のセル画を使ったという戦闘シーンを大いに盛り上げている。作品はバラダイ王国の宝の争奪を描く「サタンの爪編」、マンモスコングを利用した日本征服を阻止しようとする「マンモスコング編」、HO結晶体の争奪を描く「ドラゴンの牙編」の3部作となっている。
中でも傑作はマンモスコング編だろう。毎回、マンモスコングのサイボーグ化に必要な製品の争奪をたくらむサイバー怪人と月光仮面との戦い。刻一刻完成していくコングの姿。それに対抗する正義側の巨大ロボットジャスティスの建造。コングとジャスティスの死闘。悪の手に落ち、破壊兵器となるジャスティストと月光仮面の戦い。と見る者を飽きさせない。 日本征服をもくろむドグマ博士のマッドサイエンティストぶりも個性的で魅力いっぱいだ。
もちろん、実写版でもおなじみで「悪そのもの」であるサタンの爪、呪術師とともに奸計を巡らせ月光仮面をしばしば窮地におとしいれるドラゴンの牙もスケールの大きさを感じさせてくれる。
出演は、池水通洋、柴田秀勝、丸山裕子、はせさん治、菊池紘子、悪役は永井一郎、納谷吾郎、八奈見乗児。
実写版に比べて、キャラクターは変られているが、唯一変わらないのは、祝探偵のまぬけな助手、袋五郎八の存在だ。演じたはせさん治氏と実写版の谷幹一氏は全然似ていないのだが、まぬけな行動は両者共通であり、ほのぼのとさせてくれる。
人気作品にはならなかったためか知名度が高くないのが残念だ。、最近DVDで発売されており、もう少し評価してもよい作品ではないだろうか。
(文:ソーハイさん)
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