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1万年年前に海底に沈んだムー大陸の住人は、生き残った者が海底にドームを作り平和に暮らしていた。住人は海底で生活するうちに超能力を持つようになり、年に一度一番を決める試合を行っていた。その試合でオスパーに敗れた乱暴者のドロメが、腹いせにドームを破って海上に脱走した。そのため、海水が流れ込み、都市では多くの被害者が出た。
オスパーはドロメを追って海上に向かい、地上で知りあった国際警察の海津長官に協力し、ドロメを追うと共に悪と戦う。
日本テレビが放送したテレビアニメの第1作で、制作は日本放送映画。同放送局唯一のモノクロアニメである。
事件が発生し、オスパーたちが調べるとそこにドロメが絡んでおり、何とか事件は解決するがドロメには逃げられる。というのが話のパターンだった。
本作品は、サイキックバトルの先駆け的作品で、オスパー、ドロメによるテレキネシス(念力)を始めとする超能力を駆使しての戦いは当時としては異色であった。
登場人物は、オスパーを始め、やや類型的だったが作品は当時としては珍しく、人間ドラマを描いており、ドロメも超能力を悪用するより、悪の心をあおり、事件を大きくするという役割で、事件の当事者も屈折しており、同情すべき点が多く、事件を解決したオスパーたちも後味の悪さが残ることもしばしばだった。
軍の研究所から脱走し、救いを求めるものの、意志とは関係なく、周囲の人々を死に追いやるため、倒さざるを得ない生体兵器を描く「毒人間7号」。クーデターで、仕えていた平和主義の大統領を惨殺され、自分も重傷を負ったため、サイボーグ化して復讐を遂げようとするが、クーデターの首謀者と同じことをしていることに気がつき、自ら命を絶つ秘書官の悲劇を描く「サイボーグヒデ」など傑作は多い。
出演は、オスパーに山本圭子、オスパーの理解者海津ユミに珠めぐみ、ドロメに阿部良、海津長官に家弓家正で、音楽、主題歌作曲はシンセサイザーの巨匠富田勲、作詞は寺山修司、歌うは当時の人気歌手山田太郎で、アニメでは初のステレオ録音だった。演歌調の歌唱と編曲が作品とミスマッチでおもしろい。当時、おはよう子供ショー内で紹介されたり、番宣スポットを流すなど局も力をいれたが、SF作品が過剰な時期であったため人気作品にはならなかった。モノクロでマイナー作品のため、再放送の機会がないことは残
念である。
最終回、地球を滅ぼす最終兵器を作動させ、国際警察に自首してきたドロメにオスパーは兵器の場所を賭けて、孤島で最後の戦いを挑み、ついに倒す。倒れたドロメから今までの悪事は全部自分に勝てなかったひがみによるものだということを聞いたオスパーは、最終兵器の作動を止め、すべてを許しドロメを連れて海底のムーの国に帰っていく。置き手紙で事情を知った海津長官が海を見ながら「今度会うときは普通
の人間として会いたい。」とユミや国際警察のメンバーに話す姿が印象的だった。
(文:ソーハイさん)
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