HONKIN' ON BOBO HONKIN' ON BOBO
Aerosmith

 

 のっけから悪口で申し訳ないが、綾戸智絵っちゅーおばはんが大嫌いだ。
 なんつーか、あれはやりすぎだろ。“個性”の前に自己主張が強すぎて、どのカバーも元の曲を台無しにしている。
 大体僕は、演歌歌手がよくやる「自分の歌を大きくフェイクする」歌い方がイヤ。そりゃ1曲か2曲のヒット曲を引っ提げて年間何百公演もやってりゃ、いくら大切な曲でも厭きちゃうのはわかる。わかるけど、そのフェイクした歌い方の方が良かったためしなんてないんだから。
 そんな僕だから、綾戸智絵の出しゃばりパフォーマンスは、耐えれれないくらいにツライ。

 んな中、時を同じくしてエリック・クラプトンの『Me and Mr. Johnson』と、エアロスミスの『HONKIN' ON BOBO』という、ブルース・カバーのアルバムが出た。
 これがね、両作とも実にいい。
 「オレがオレが!」っていう押しつけが全然ないのに、しっかりと「オレ」が出てる。
 特にエアロスミスの方は、「昔俺たちが大好きだったブルースを、俺たちのできるカタチでやってみました」みたいな仕上がりで、聴いていてとっても気持ちいい。「好き」を「好き」だけで素直にプレイしてる彼らの方も、そーとー気持ちいい筈。この演る側・聴く側二つの気持ちよさが相乗効果を呼んで、震えを起こすくらい心の底から「気持ちいいぞ〜!」と叫びたくなる。
 そこには何の奇のてらいはない。

 でね、スティーブン・タイラーってこんなに歌が上手かったんだ! って、再認識。ハーモニカもカッコイイ。勿論ジョー・ペリーのギターもしびれる。
 もしかしたら、エアロスミスのファンにはこの“企画モノ”はウケが悪いかもしれない。
 でもね、バンドのグルーヴって本来こういうものだよな… って空気が、びっしりと詰まってる。1曲だけエアロのオリジナルが入ってるんだけど、濃い〜ぃブルース・ナンバーの中に放り込んでも、まったく違和感ない。
 ただ、ボーナス・トラックだけは余計だった。

 本当なら、カバー元との比較とかも書きたかったんだけど、あんまり詳しくなくてゴメンなサイ。
 でもそんなこと知らなくたって、十分堪能できる。
 リラックスして高揚できる、超お薦めの1枚。

 


+--prev---index---next--+

 

Copyright2004 Nyanchoo

DO,DE,DA