赤いスイートピー 赤いスイートピー
作詞:松本隆 作曲:呉田軽穂
松田聖子

 

 何回目のデートで手を握るか?
 僕はもちろん、初回のデートで握る(笑)。<でも普通だよね?
 待ち合わせをして、女の子から「おはよ」なんて云われた日にゃ、照れ照れで挨拶を返して、どこに向かってか歩き始めたらすぐに、それもできるだけ自然に手を繋ぐ…。
 これは10代の、正真正銘の初デートの時もそうだったと思う。

 手を繋いだら、「あ、なんかしっくりくる」って云う。ホントはしっくりきてなくても云う(爆)。<これは随分手慣れてからのワザ(笑)

 『赤いスイートピー』('82)の彼は、半年過ぎてもまだ手を握らなかったようで、これはいくらなんでもないんじゃないか? シャイを通り越して、ただの気が付かないオトコだよ、これは。
 などとツッコミを入れながらも、この歌には若い頃にしかできなかった恋の在り方があるな… と、このトシになって改めて聴くと、切なくて切なくてたまらなくなる。

 線路の脇のつぼみだった赤いスイートピーも、アルバムの最後の色あせた押し花になってしまった… という『続・赤いスイートピー』という歌がある。
 恋愛の終点ってなんだろう? 結婚?
 「遠い島では別れのない愛があるそうな♪」と、中村雅俊の『俺たちの祭』にあるが、添い遂げない限り、恋愛には別れがあるわけで。。。
 まあともかく、『赤いスイートピー』の二人は、7年後のアルバム(『Citron』('89))では別れてしまっていた。

 『赤いスイートピー』の二人は、設定的には大学生だろうか(高校生ではないよね)。
 ちょうど僕が大学生だったころに流行っただけに、この歌を聴くとその頃の思い出が甦る(手はすぐ繋いでばっかだったけど(笑))。
 そして、焦がれる程に相手を好きになっていた青春の日特有の匂いが甦ってくる。

 恋の初めはいつもそう。そのコが好きで好きでたまらなくて、毎日がそのコのことでいっぱい。会えない日は胸が痛いくらいにつらくて、会えば少しでも長く一緒にいたいと思う。相手が時間を気にすればとてつもなく悲しくなる。
 好きになれば好きになる程、いろんなことがつらく悲しくなる。

 《夜のヒットスタジオ》で、真っ赤なドレスを着た松田聖子が、『続・赤いスイートピー』と『赤いスイートピー』をメドレーで歌うのを観たことがある。

 同じ青春を走ってゆきたかった彼は、別の人と結婚してしまっていた。恋愛は、取り戻し得ない過去に。。。

 そこに繋がる『赤いスイートピー』のイントロ。ドシドソ〜♪。そのピアノのメロディだけで、胸にこみ上げるものがあった。
 そして「好きよ今日まで逢った誰より」のところで、不覚にも涙がぽろぽろこぼれ落ちた。
 『赤いスイートピー』は思い出として聴くことで、また違った感慨を含んだ歌になっていた。
春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ
煙草の匂いのシャツにそっと寄りそうから
何故知りあった日から半年過ぎても
あなたって手も握らない
I will follow you
あなたに追いてゆきたい
I will follow you
ちょっぴり気が弱いけど素敵な人だから
心の岸辺に咲いた赤いスイートピー

四月の雨に降られて駅のベンチで二人
他に人影もなくて不意に気まずくなる
何故あなたが時計をチラッとみるたび
泣きそうな気分になるの?
I will follow you
翼の生えたブーツで
I will follow you
あなたと同じ青春走ってゆきたいの
線路の脇のつぼみは赤いスイートピー

好きよ
今日まで逢った誰より
I will follow you
あなたの生き方が好き
このまま帰れない 帰れない
心に春が来た日は赤いスイートピー
 歌詞の言葉のひとつひとつに、胸が苦しくなる。

 


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