KAMON YUZO 嘉門雄三&VICTOR WHEELS

嘉門雄三

 

 『The Last Waltz』の『The Weight』を聴いてたら、このカバー・アルバム『嘉門雄三&VICTOR WHEELS』('82)を思い出して、久っっっ々(本当にもう20年ぶり)に引っ張り出して、針を落としました。これってCDは出てるのかな?

 選曲がいい。
 当時も嘉門雄三のこの選曲のセンスに唸ったものだけど、いま聴いてもその感想は変わらない。
 ディラン、クラプトン、ビートルズ、レノン、そして嘉門雄三がちょうどその頃曲作りのお手本にしていたと思われるビリー・ジョエル、それに当時ヒットしていたマーティン・パリーにポインターシスターズと、まっこと趣味の良さとこだわりが窺える。

 そうそう、知らない人の為に注釈しておくと(いまは知らない人の方が多いかな?)、嘉門雄三とは桑田佳祐の別 名です。

 嘉門雄三だからこそ実現した(?)渋谷エッグマンでのライブハウス・ライブ。
 斎藤誠(g)、関口和之(b)、国本佳宏(Key)、宮田茂男(ds)、原坊、小林克也と、KUWATA BANDとザ・ナンバーワン・バンドを掛け合わせたような面子、でもニヤケ浮かれたKUWATA BANDなんかと比べ、ラフでありながら引き締まった演奏がバンド・マンっぽくていい。

 オープニングはオーティス・クレイ(その頃、ライブに行ったなぁ)の『Trying To Live My Life Without You』。こうしたウチワみたいなライブでなければ、絶対に取り上げないような曲。こういうソウルフルさが、本来の桑田佳祐のあるべき姿なんだろうなぁ。

 これだけ書き下ろしなのかな? 『Reggae Man』。桑田佳祐らしい歌詞が、当時凝っていたと思われるレゲエに乗ってます。

 Maurice Williams and Zodiacsの『Stay』も、ご機嫌なソウル・ナンバー。熱い。

 そしてビリー・ジョエルがロネッツをリスペクトした『Say Good-Bye To Hollywood』。もともとデビュー・アルバムにスタジオ録音で入っていたものが、この当時ライブのシングルが切られて、流行ってたんだよな、確か。僕もビリー・ジョエルの中では大好きなナンバー。

 『Hearts』は、『ハート悲しく』って邦題だったっけ?(ちょっとあやふや)。マーティン・パリーのヒット曲。桑田佳祐の声は、こうしたマイナー調のポップにぴったり。

 続いてポインター・シスターズの『Slow Hand』。やはり当時大ヒットしたアルバム『Black And White』の中の名曲。これが痺れるくらいカッコイイんだ。

 そしてA面ラストが『The Last Waltz』風の『The Weight』。嘉門雄三が「イントロ、オレが弾くぞ〜!」と叫んでいるけど、大したフレーズは弾いてない(笑)。

 B面にきて、エリック・クラプトンの『Can't Find My Way Home』『Rambling On My Mind』『Blue Suede Shoes』『Blues Power』『Have You Ever Loved A Woman』のブルース・メドレー。完全に気分はクラプトン。

 そしてボブ・ディランの『女の如く(Just Like a Woman)』。これは、バングラディッシュのライブでのバージョンを意識したアレンジ。

 そして桑田佳祐の曲のようにも聴こえる『Just Once』。オリジナルはクインシー・ジョーンズ。

 そしてビートルズの『Anytime At All』。上手い!

 『Anytime At All』の勢いのまま、ビリー・ジョエルの大ヒット・ロック・ナンバー『You May Be Right』。このライブを観られた人は、幸せだね。

 ラストがジョン・レノンの『Imagine』。何故かフェイド・イン、フェイド・アウトし、リポーター(?)の女の子の声がかぶっているのが残念だけど、らしい選曲。ザザンのライブでも歌ってるしね。

 伏せ字処理(笑)はあるものの、ライブ盤にありがちなアフ・レコを感じさせない臨場感ある出来映えで、ある面 、サザン・オールスターズよりも桑田佳祐らしい、聴いていて嬉しくなってくるアルバムです。

 


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