ツアー・パンフ The Pet Sounds Tour

Brian Wilson

 

 99年の奇跡のツアー以来、グングンと調子が良くなっていってるような天才ブライアン・ウィルソン。新譜は出ないが、時を殆ど置かず、まさかの2回目の来日。昨年9月の米国同時多発テロの影響で5ヶ月間おあずけを喰ってしまったけれど、超ご機嫌での来日公演。東京と大阪で観て来ました。

 水玉模様の、前にもどこかで見たような衣装のブライアン(笑)。ロキシー・シアターでのライブ盤でも聴ける最近のセット・リスト『Brian Wilson』〜『Til I Die』の地味な幕開け。ブライアンのリラックスに対し、客の方が緊張している。が、続く『Dance Dance Dance』でほぐしてくれた… と思いきや、次がず〜んとした『In My Room』。
 そして『California Girls』(99年の方が良かったかな)、『The Warmth Of The Sun』ときて、『Your Imagination』。この『Imagination』では、アタマの上を掌でクルクル撫でる(見ようによっては、リーゼントをかき上げる)ようなベタな振り付け(笑)。

 MCで「17年前に亡くなった弟に捧げます」と語り『Forever』を…。だけどデニスが死んだのは19年前では?(笑)。でもジ〜ンときた。

 『Sail On, Sailor』で舟を漕いで、『Add Some Music To Your Day』ではガッツポーズ、『Please Let Me Wonder』では間奏に右見て左見て(それぞれ弾いているプレイヤーを指す)のまたまたベタなアクション。。。 とにかくブライアンのりのり。
 そして『You're So Good To Me』『Don't Worry Baby』『Desert Drive』。いい曲だぁ〜。

 で、弟1部のクライマックス『Meant For You』『Friends』の“Friendsメドレー”に、『Our Prayer』『Heroes And Villains』の“Smileメドレー”。この時「もしや!」と思ったのが適中し、『英雄と悪漢』『Surfs Up』と続く。

 ブライアンのボーカルで『Surfs Up』を聴ける日が来るとは…
 会場の8割の客はこのファルセットで泣いたね <どうかしら?(笑)

 そして「Everybody stand up !」の掛け声のもと、総立ちの『Marcella』『Do It Again』と続き、15分間の休憩に(休憩時間は、トイレもバーも長蛇の列)。

 メンバー紹介で始まった第2部。
 音程をはずした「Uh 〜♪」で『Wouldn't It Be Nice』がおごそかに始まり(これが生のいいところ(笑))、いよいよ名盤『Pet Sounds』がライブで甦る!
 『You Still Believe In Me』『That's Not Me』ときて、『Don't Talk』でグルグルジャンケン♪ポーズ。どうもリフよりもフリが気になる(爆)。『I'm Waiting For The Day』『Let's Go Away For Awhile』、そして『God Only Knows』の前には「ポール・マッカートニーが大好きな歌」と紹介したような、しないような… <何せ英語が苦手で(涙)

 この『Pet Sounds』は、ブライアンのはしゃぎ様とは別に、淡々と進行している印象。
 『I Know There's An Answer』に続いて『Here Today』。これがライブで聴けるとは。演奏も思いのほかまとまっていたし。
 『I Just Wasnエt Made For These Times』ではテルミンの音も(本物?)。
 そして『Pet Sounds』で、パーカッション・バトルが! ドラム・ソロとか感心しない僕だけど、これは良かった。熱くなった。
 ラスト、美しい『Caroline, No』では、最後にレコード通りの列車と犬のSEが。
 満場、スタンディング・オベーションの割れんばかりの拍手の中、『Good Vibrations』が始まる。この不思議なメロディで、高揚した気分はまさにトリップしているようだった。

 ステージを去るブライアン。

 決してお約束じゃないアンコール。これだけたっぷり魅了してくれて、満腹感なのにまだ聴きたい。聴きたい。聴きたい。まだ聴きたい。

 しっとりと『Surfer Girl』が始まった。白状すれば、ここで僕はかなりきた。『Friends』も『Smile』も『Pet Sounds』も確かに素晴らしい。誰にも真似できない、天才としての金字塔がそこにある。でもこの『Surfer Girl』の色褪せることのない不朽のメロディはどうだろう。自然にこみあげてくるこの熱いものは。

 ブライアンの恐れ入ってしまうところは、第1部、第2部とあれだけのものを出し切って、まだまだ場を盛り上げてくれる“ヒット曲”がうなる程あることだ。
 『Help Me, Rhonda』『I Get Around』『Barbara Ann』『Surfin' USA』『Fun, Fun, Fun』、観客を煽りながらの狂喜乱舞の大ロックン・ロール大会。
 オキマリなのか、またまた「Everybody stand up !」と叫んだものの、実は『Caroline, No』の後から観客は立っていたので、「Everybody standing」と云い直すブライアン(笑)。
 ブライアンを始め、バッキング・メンバーも皆上機嫌で、本当に楽しい大団円。こんなに心の底から「良かったぁ〜」と楽しめるステージは、そうそうない。

 2度目のアンコールは『Love And Mercy』。
 99年の公演の時、僕はこの歌で流れる涙をどうしようもできないでいたが、今度もまた…。
 だって、これまで聴いたどの『Love And Mercy』よりも良かったんだもの。。。

(2002年2月22日 東京国際フォーラム)

 


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