I love youはひとりごと しっかり John-G
作詞・作曲 原由子

原由子

 

 へこむのにも、いろんな理由がある。
 失恋したり、誰かに傷つけられるようなことを云われたり、何か大きなミスをしでかしたり、やることなすことすべてうまくいかなかったり…。
 とことんへこんでいるときは、へこんでることすら云えたりしないもんだ。誰かに打ち明けられるくらいならひとは悩んだりしない。打ち明けられなくても、顔はありありとへこんでいる。
 昔はよく傷ついた。いまだってそりゃあへこむ日はあるけど、トシをとる度ずうずうしくなっていったのか、それとも神経が鈍くなったのか、若い頃ほどツライ日々は減ったような気がする。

 へこんだ時に異性(例えば彼女、妻)に慰めを求めるか?
 僕の場合、その答えは“否”である。僕は励ましの言葉を掛けられるのが大嫌いだし、気落ちしている時ならなおさらで、それが慰めの言葉だったりしたら余計に情けなくなってくる。
 「武士は食わねど ―」じゃないが、ことに異性の前では死んでも弱い自分をさらけだしたくない。

 原坊の『しっかり John-G』は、そんなツマラナイ男の見栄に、ぐっと入り込んでくるとてもやさしい歌だ。
 この歌の相手は桑田佳祐に違いない。やんちゃな桑田がうなだれている姿を見て、この歌を唄ったのだろう。原由子の初めての作詞・作曲とも聞く。そして、桑田はこんな歌が唄える原坊だからこそ、彼女を女房に選んだんだと思う。

 普段聴いても取り立てて何かを感じるような歌じゃないけど、自分が失意の底にあるとき、この歌はうわべだけじゃないやさしさで心に滲みてくる。
 僕が知っている全ての歌の中で、この歌は5指に入る(…と云っている曲が20曲くらいある?(^^;ゞ) くらい好きだ。

はらゆうこが語るひととき さて、この歌が収められている原坊初のソロ・アルバム『はらゆうこが語るひととき』も、なかなかの名盤です。
 一応ジャズ・フィーリングを中心としたバラエティに富んだ曲調、おしゃれな仕上がり、そして原坊の人柄が滲み出た(というか、彼女の場合自然に滲み出ちゃうんだろうけど(笑))歌、とてもバランスも良く、聴き厭きない一枚。
 でも気付いたら、もう20年も経ってしまったんだね〜。ことあるごとにターン・テーブル(いまはCD)に乗っかてる大好きなアルバムです。

 


+--prev---index---next--+

 

Copyright2001 Nyanchoo

DO,DE,DA